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多重債務事件における判例

本判例の重要点
・ 平成5年10月以降の取引履歴を開示しない新生フィナンシャル株式会社(レイク)に対し、取引履歴を廃棄してしまったという主張は信用できないと認定したこと
・ 取引履歴の廃棄の有無につき、証拠調べ(証人尋問のこと)として、代表取締役の証拠調べが採用されたこと
・ 被告による別のIT業者の尋問についても、証拠と要証事実との間の関連性が認められないと認定されていること(専門家に対する反対尋問について、留意点を誤ることなく、尋問を実施した結果であること)
・ 取引履歴不開示を不法行為と構成し、このときの不法行為によって生じる損害について、取引履歴が開示されることで、不当利得の存在が明らかになり、この立証が出来ることで、返還を求める不当利得については、不当利得返還請求の他に、不法行為による損害賠償請求によることもできると判示されたこと。
理屈の上ではそのような判断になるはずである(難しい言葉で観念的競合という)が、通常は、不当利得を立証する方が、借り主原告にとって容易である。本件は、度重なる取引履歴は廃棄したという主張を真正面から否定するために、争点とする必要があったことから、不法行為の構成を殊更に採用した。
・ 取引履歴を開示しないことによって不当利得だけではなく、不法行為が成立するのであれば、和解の場合については、いろいろと考え方が残るとしても、判決による場合には、不当利得による返還請求の既判力が、不法行為に基づく損害に及ばないとする考え方があり得ることになる。
・ また、多くは語ることができないが、取締役の責任を問題にする裁判の前提事実としてこの構成の余地を残しておかなければならない。
・ 掛かる意味で、裁判前に設定した全ての目標を達した判例であり、他に類を見ない判例である。  










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